2003年9月19日

義妹から「近代化遺産 ろまん紀行 西日本編」が送られてきた。東日本編は以前事務所に訪ねた時にいただいている。普段は糖尿病で足が腐る本とかアトピーや虫さされで身体がかゆくなる本とか、そんな本が多いらしいが、今回は歴史に残ってきた建造物を集めた本を作るというのでかなりリキが入ったそうだ。しかしこの本が歴史に残るかどうかはわからない。
本書は読売新聞に3年9ヶ月連載したものを書物にしたものだそうだ。189個所が収められているというから週1回の連載だ。取材対象の多いところと少ないところがある。明治維新と共に首都となった東京はやはり日本近代化の中心であって、取り上げるべき所も多かったのだろう。他方、岐阜、島根、宮崎、鹿児島は最低限の1個所である。本当はもっと選びたい場所もあったのだろうが、連載の期間もあるだろうし、それらの場所からも選ばないとその県の読者が納得しないから最低限1個所は選んだのであろう。いろいろと配慮しなければならないものだ。
こうして古い建造物を見ていると、日本を新しく作っていこうというその時代の人たちの精神が見えてくる。この頃の建物はひたすら、合理的、機能的ということのみに重点がおかれていて、味も素っ気もない。単にノスタルジックになるのではなく、今の日本が失っているものを見つけ出すことができる本だ。